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--- 津守時生 ---



喪神の碑(いしぶみ)〈1〉ラフェールの末裔  ★★★
 喪神の碑(いしぶみ)〈1〉ラフェールの末裔

 著者: 津守 時生

 ISBN: 4044117012
 発売年月: 1990/02
 本体価格:¥ 546

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
軍を辞めさせられた青年・ジョナサン。 彼が宇宙船「黄金のイルカ」の乗務員の求人広告に応じ、面接に向かった先でいきなり襲撃にあった。 なんと「黄金のイルカ」号は恐怖の伝染病で滅びたラフェール文明の再興を使命としていた。
「面接しただけで、命を狙われるような仕事、こっちから願い下げだ」
しかし、 ラフェール人の滅亡を望む謎の組織の襲撃から逃げているうちに、 なぜかジョナサンは黄金のイルカ号に乗り込むことになってしまう…。

感想
まじめなSFです。 女性や低年齢層の人はおススメできません。
メインの話は上に書いたとおり複雑ではないのですが、人間関係(勢力関係)は結構複雑です。 銀河連邦軍もラフェール人の復興に協力しているようですが怪しい行動もしています。 また、黄金のイルカ号の中に内通者がいるよう?です。
さらにテレパシーといった要素があり、人間関係の駆け引きは複雑です。

細かい話まで説明ができないので、いくつか簡単に感想を書きます。
まず、この作品を読もうと思ったら、それなりに根性がいります。 まじめなSFなので気軽には読めません。 ただし「宇宙の理論」とか「宇宙船の構造」など、作者が満足するためだけの無駄な説明は書かれていません。
宇宙船やテレパシーといった話がでてくるSFですが、戦闘は地上での戦いが多いです。 面接のときに襲われたり、補給物質のときに誘拐されたり…。(宇宙戦闘機での戦いはありましたが、印象に残っていません)。 主人公だと思われるジョナサンですが、何の活躍もありません。 不思議な能力をもっていますが、どれだけ役に立つのかまだわかりません。

古い作品にしてはセリフが多いと思いますが、読み応えのある作品です。 登場人物が一度に紹介され、それぞれ苗字・名前があるため、序盤は人物関係がわからなくなりましたが、登場人物紹介のページがあるので大丈夫でした。
シリアスな話です。 ハッピーストーリー・・・、とは言いにくいですが、不快な話はありません。
私の評価は、「平均より少し上くらい」です。



喪神の碑(いしぶみ)〈2〉ウロボロスの影  ★★
 喪神の碑(いしぶみ)〈2〉ウロボロスの影

 著者: 津守 時生

 ISBN: 4044117020
 発売年月: 1990/07
 本体価格:¥ 546

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
ラフェール人の滅亡を企む<ウロボロス>との戦いで傷を負った船長の治療ができる惑星に向かうことにした。  しかしそんなとき船のメインコンピューターが初期化された。 内通者のしわざか?

感想
シリーズ2巻目です。 内通者を探し、なぜ裏切ったんだー。 という話と、 治療のために向かった学都惑星がすでにウロボロスの手に落ちかけていることがわかり、そこで戦闘になる話があります。 ただ、治療はうまくいきます。

いきなり展開が遅くなって気がします。
前半は内通者の話ですが、ちょっと退屈でした。 もしかしたら内通者が改心して仲間になると思ったのですが、本気の戦闘になりました。 最初はビックリしたのですが、 まだシリーズ2巻なので愛着のわいてない人間の裏切りを長々と書かれても、私としてはそんなに盛り上がりません。
後半は学都での話ですが、重要人物が何人か登場して、その人達の紹介が出てくるのがメインです。 ウロボロスとの戦いもありますが、イマイチでした。 ワンパターンというか、戦闘の臨場感が伝わらない上に、文字が詰まっている書き方になっています
文章が「硬い」書き方をされているため、ライトノベルとは言えない感じです。 本格的SFです。

ちょっと読み疲れました。
裏切り者の話は少し悲しい雰囲気になりますが、しかし本人が望んだ結果なので嫌な雰囲気はありません。
私の評価は、「平均レベルくらい」です。



喪神の碑(いしぶみ)〈3〉カイユの封印  
 喪神の碑(いしぶみ)〈3〉カイユの封印

 著者: 津守 時生

 ISBN: 4044117039
 発売年月: 1991/01
 本体価格:¥ 520

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
<ウロボロス>の手に落ちた学都惑星から脱出し、 いよいよ目的地のラフェール星系に向かった一行。
しかしシオがさらわれ、ジョナサンも傷つき、病に冒された艦長も限界に近づいていた。

感想
シリーズ3巻目です。 1,2巻以上に読みにくいです。
まず、 2巻の最後で学都惑星の話が続きそうだったのに、あっさり終わりました。 そして「病なのに闘う」という涙の話がしばらく続いたあと、 シオがさらわれ、ジョナサンが死にそうになったところに船長の恋人がでてきて…。 と以外にも早い展開が続きます。

このシリーズですが、もう完全にライトノベルと呼べるものではありません。 読みにくいです。 わざと難しい言い回しをしている感じがありますし、何ページもセリフ無しで説明が続くことがあります。 とにかく気軽には読めない作品です。
ただ、ストーリー展開はいい評価をしたいと思います。 特に中盤から話が進み、盛り上がりはじめました。 簡単に説明できないような複雑な展開が続いた結果、目的地のラフェール星に到着します。 難しい書き方で展開が早いため理解していくのが辛いのですが、ダラダラと続くよりもいいと思います。

かなり読みにくいSF作品です。 内容もシリアスでちょっと重い雰囲気があります。 かなり根気良く読む人にしか薦められません。(私にはちょっと辛いです。 長い説明文は軽く目を通す感じで、理解しないで進んでいます)
私の評価は、「平均より下」です。








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