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--- 橘香いくの ---



嘘つきな天使たち  ★★★★★
 嘘つきな天使たち

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086140527
 発売年月: 1995/03
 本体価格:¥ 410

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「地殻変動」が起こり文明が滅んでしまった世界。
いまでも災害におびえて暮らしている難民たちと、シェルターに守られている丘に暮らしている貴族達。
難民の町で暮らしていた貴族・ローレは、無気力に生活をしている丘の貴族を嫌っていたのだが、そこに予知能力があるという貴族・アルノが現れる。
「信じられないな」
不思議な魅力を持つアルノを疑わしく思うローレだが…。

感想
文明が滅んだ世界で、難民が住む島の話です。
前半は、丘に戻ることになった貴族ローレがアルノを疑う話。 後半は、アルノがピンチになるのですが、アルノが難民のために行動していると知ったローレが助けることになります。

この話は、戦いはありませんし、恋愛もほとんどありません。 基本的にアルノとローレが起こす貴族達との駆け引きの話です。
しかも、 それでいて話は軽い雰囲気です。 よくできた話です。
タイトルにある「嘘つきな天使たち」の言うとおり「嘘」が多くあります。 それも気分の悪い嘘ではなく、人を助けるための嘘ばかりで、成果を自慢することもありません。 私の好きな話です。かっこいいと思いました。
最初は何をやりたいのか分からない話でしたが、話が二転三転したあと、最後はなかなか盛り上がって終わりました。

前年齢が楽しめる話だと思います。 登場人物は少し多くなってしまいますが、読みやすくてハッピーエンドです。
私の評価は、「平均より少し上」です。



翠緑の森の騎士―ブローデル国物語  ★★★
 翠緑の森の騎士―ブローデル国物語

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086141337
 発売年月: 1995/11
 本体価格:¥ 460

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「冗談じゃないわよ。リアンクール公と結婚だなんて!」
ノガレ男爵の娘シャロンは、隠居したリアンクール公との結婚を勝手に決められた。
怒った彼女は家出を試みるが失敗。やっとのことでリアンクールに向かう途中の宿で逃げ出すが、命を狙う集団に誘拐されてしまう。
「お怪我はありませんか?」
そこに現れたリアンクールの騎士がシャロンを助けたが・・・。
感想
ヒロインであるシャロンの恋物語です。軽めのストーリーです。
隠居したリアンクール公との結婚が進められる中、彼女は命を狙われます。 婚儀にはシャロンも知らされていない秘密があるのか? という話になります。
彼女はリアンクール公の屋敷に向かう途中で、行方不明になります。 そのため全員で捜索をしつつ、裏にある陰謀の話が明らかになっていくという流れです。

特別に珍しい特徴がある話ではありません。 しかし、シャロンは「おてんば、でも優しい」で好きになれます。 その他の登場人物も個性があり面白いです。 ストーリーは平凡ですが会話がテンポ良かったので、そこそこのできになっていると思います。
よけいな話がまったくない単純な話です。 恋愛系ですが、ほとんどシャロン一人が騒いでいます。 最後のシャロンのハッピーエンドを描くための恋愛作品です。

読みやすさは普通で、ハッピーエンドです。
私の評価は、「平均レベルくらい」です。



精霊の歌う夜―サンク・ヴェリテの恋人たち  ★★
 精霊の歌う夜―サンク・ヴェリテの恋人たち

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086001683
 発売年月: 2002/10
 本体価格:¥ 560

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
シャロンは精霊祭で一緒に踊ってくれるという約束をラウールとしていた。
「嘘つき!」
しかし急遽ラウールは王都に行くことになり、約束を守れなくなった。
「あたしと婚約したこと、後悔しているのね?」
とうとう大喧嘩をしたシャロンは、屋敷を飛び出したが、またしても彼女は事件に巻き込まれる。

感想

前作に続くシャロンの物語です。他にも多くの話が絡んできます。
ラウールと喧嘩したシャロンは、屋敷を出て行く前に、侍女の駆け落ちを助けようとします。そしてまたしても誘拐されます。

かなり、まとまりのないストーリーです。 登場人物は多いですが、それぞれ問題をかかえているので複雑になってます。
内容も前作にくらべて、暗いものになっています。
特に、『シャロンが知らない男とキスをして、関係をバラすぞと脅される』なんていうのは、どうなってるんだ? と疑問に思いました。前作の平凡な恋愛話の方がまだ良かった気がします。いきなり複雑な男女関係を描いた作品になってます。 シャロンの侍女も泥棒と駆け落ちをしますが、捨てられたラウールの部下はどうなるんだ? 駆け落ちした2人もこれでハッピーエンドか?
前作では単純な恋愛話だったのに、かなり複雑な人間関係に変わりました。 ちょっと私はついていけません。
私は男なので作者とは視点が違うのかもれませんが、どうしても疑問がのこる話でした。 ライトノベルらしくない話だと思います。 


文章は普通の読みやすさですが、内容が好きにはなれません。ハッピーエンドのように書いてありますが、そうは思えません。
私の評価は、「低い評価」です。



薔薇の埋葬  ★★★★★
 薔薇の埋葬―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086143801
 発売年月: 1997/10
 本体価格:¥ 540

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「こんな無礼者と結婚するなんて、わたしは絶対お断りよ!」
絶縁状態のおじいさんから、結婚相手を連れて来いと連絡を受けたコラリー。
両親とおじいさんを仲直りさせるため、幼馴染のフェリックスと婚約者だと偽って連れて行くことになるのだが…。

感想
シリーズ1巻目です。 探偵っぽい話です。 (このシリーズは20冊以上あります)
2話あります。 1話目が50ページ。 2話目が200ページ
1話目は、おじい様と仲直りするために、フェリックスとともに首都にいくのですが、フェリックスがおじい様を怒らせてしまう話。  2話目は、おじい様の家に住むことになったコラリーが美しい女優・リアーヌと仲良しになるのですが、リアーヌが行方不明になたため、コラリーが探し始めます。

中世ヨーロッパ風の世界観で、コラリーとフェリックスが事件を解決する話です。
事件そのものは単純な話で平凡だったのですが、二人の性格が変わっていて面白いです。 主人公であるコラリーは、感情的で、人に同情しやすく、すぐにトラブルに首をつっこみます。 一方フェリックスは感情をほとんど見せず、頭が良いのですが、思ったことをすぐ口にするので、結局トラブルを起こします。
普段は、口の悪いフェリックスが無礼なことを言って、コラリーが怒るのですが、 事件になると、コラリーがトラブルをおこし、冷静にフェリックスが解決します。 二人とも問題があるのですが二人そろっていると良いコンビになります
2話目は少し悲しい終わり方でしたが、 二人が大騒ぎを起こしながら事件に関わっていくのは、二人の性格をよく現していると思います。 シリーズものですが、1巻でこの話はきれいに解決します。 

事件はシリアスだったのですが、二人のコンビの会話が明るく、面白かったです。 二人の会話がおススメです。
私の評価は、「高い評価」です。



お城には罠がある!  ★★★★★
 お城には罠がある!―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 408614462X
 発売年月: 1998/04
 本体価格:¥ 580

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「きみに、監獄にはいってもらいんたいんだ」
国王からの依頼で囮捜査をすることをすることになったフェリックス。
監獄で調査した結果、泥棒「シュシナック」が潜伏しているのは、コラリーが滞在している男爵のお城。
正体のわからないシュシナック相手に、コラリーとフェリックスは…。

感想
シリーズ2巻目です。
前半は、フェリックスが牢獄、コラリーが男爵のお城です。 後半に、お城で合流するのですが、男爵が失踪して、事件が複雑になっていきます。

探偵話の2巻目ですが、舞台が大きく変わりました。 しかし二人の行動は相変わらずです。
牢獄では、フェリックスが無表情・マイペースによって囚人の親分になっていきます。 一方、城ではコラリーが相変わらず大声絶叫をやっていて面白いです。
2人が合流した後も、フェリックスは脱走した囚人役をやりながら事件調査するなど、まじめに探偵話しをやりながらも、面白い要素が途切れることなくあります
コラリーとフェリックスの漫才会話が1巻に比べて少ないことは残念でしたが、 この展開ではしかたがないですね。
最終的にシュシナックがコラリーに求婚したうえに、逃げられてしまいます。 フェリックスの恋敵になるようです。

300ページを超える長い作品でしたが、最初から最後まで面白かったです。 そして読みやすくハッピーエンドです。
私の評価は、「高い評価」です。



カブラルの呪われた秘宝―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険  ★★★★★
 カブラルの呪われた秘宝―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086145111
 発売年月: 1998/10
 本体価格:¥ 560

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「お願いしたいのは、亡霊の実態調査なのです」
私立探偵・ボナバンのもとに来た依頼をコラリーが受けてしまう。
やってきた離れ小島だが、そこには泥棒シュシナックが訪れていた。
果たして、亡霊はいるのだろうか? そして、シュシナックの目的は?

感想
シリーズ3巻目です。
前半は、シュシナックと亡霊調査の競争をすることになり、後半は、亡霊が目撃され、コラリーが誘拐されてしまい、フェリックスとシュシナックが協力して解決することになります。

コラリー&フェリックスの会話が相変わらず面白いのですが、それに頼らずストーリーも変わらず面白いです。 1巻だけ面白くて、だんだん評価の下がる作品が多いのですが、このシリーズはそんなことありません。
前半は会話で盛り上がって、200ページくらいで犯人が分かりそうになって終わるのかと思いきや、そこから意外な方向に進んでいき、さらに話が続きました。
今回は、美人の女優が登場してフェリックスに近づく以外は、新しい要素もないのに、飽きることがありません。
最終的に事件は解決するのですが、いつのまにか幽霊は居ることになってしまいました…。 いいのか?

感動する話ではないのですが、ストーリーもキャラクターも高評価で、ギャグ・恋愛・探偵のすべてが面白いです
読みやすくてハッピーエンドです。
私の評価は、「高い評価」です。



王国、売ります!―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険  ★★★★★
 王国、売ります!―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086145537
 発売年月: 1999/02
 本体価格:¥ 540

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
ブローデル国の反国王派が、正当な王家の血筋であるという子供・アンドレアを見つけたと発表。
偶然にもアンドレアの紹介パーティーに出席していたコラリー。
「まけちゃダメよ、アンドレア、わたしも協力するから…」
現国王の命令でアンドレアを調べにやってきたのは、なんとフェリックス。
そしてアンドレアを認めようとしないフェリックスに激怒したコラリーは、国王のいる城に乗り込む作戦を立てるのだが…。

感想
シリーズ4巻目です。
前半は、コラリーが修道院に戻る話しと怪盗シュシナックの登場、さらにフェリックスが国王に命令される話。 中盤にパーティーで偶然3人が出会う話と、アンドレアへの質問などがあり、 最後にコラリーの暴走と、フェリックスの事件解決の話があります。

フェリックスの冷静すぎる行動と、コラリーの暴走は相変わらずです。
コラリー、フェリックス、シュシナックの登場や行動に変化は無く、この全体の雰囲気は前巻とまったく同じなのですが、同じ会話やネタを繰り返しているのではなく、内容も面白くなっています。 まったく飽きないです。 しかも今回は王位継承権に関わる問題。
今回は新たにコラリーノ修道院の話もでてきています。 いままで修道院の話は簡単にしかなかったので、詳しい話がでてきて満足しました。
恋愛話もろくに進んでないことを考えると、このシリーズはまだまだ無理なくストーリーが続きそうです。

最後に謎がいくつもでてきて、ちょっと混乱しましたが、全体としては読みやすくハッピーエンドだと思います。
私の評価は、「高い評価」です。



翡翠の眼―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険  ★★★★
 翡翠の眼―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086146002
 発売年月: 1999/06
 本体価格:¥ 560

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
大泥棒・シュシナックから王家の宝を取り戻すように言われたフェリックス。
それを聞いたコラリーは、フェリックスよりも先に解決しようと行動をはじめる。
「わたしはぜったいぜったい、ぜーったいに、帰りませんからねっ!」
こっそりとフェリックスについてきたコラリーだったが、2人とも謎の集団に捕まってしまう。 いったいかれらの正体は・・・。

感想
シリーズ5巻目です。
前半は、街中で宝石についての情報を集める話と、怪しい屋敷を調べる話。 後半は、情報をもとに山奥に行くのですが、謎の集団につかまり、正体を暴き逃げ出す話になります。

いままでの4冊と比べて読みにくい話でした。 正体の分からない怪しい人物が多すぎです。 特に街中の屋敷では謎が多く、後半になって謎の醜態がわかるのですが、かなり話が進まないと分かりません…。
話もいきなり飛躍しました。 舞台が前半と後半で大きく変わる上に、 最初は宝を取り戻す話だったのが、怪しい集団の陰謀を防ぐ話になっています。 
というわけで今回の冒険はちょっとリズムが悪かったのですが、恋愛話が良かったので、引き続き高評価です。 今回もコラリー&フェリックスの漫才は面白かった上に、後半にコラリーの告白があります。 結局色っぽくはなっていないのですが、これから進展が期待できます。
後半の話が進むと、いままでどおりフェリックスが事件を解決しはじめて、シュシナックが裏で怪しい行動をしながらもフェリックスを助けます。 というわけで後半は、コラリーも含めて3人の流れは変わりません。
最後に死人がでるため、少しハッピーエンドではなくなったのですが、このストーリーでは仕方が無いかも?

いくつか不満もありましたが、レベルが高かったシリーズ4冊と比べて…、という話です。 決して悪い作品ではありません。
私の評価は、「平均より上」です。



奈落の女神―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険  ★★★★
 奈落の女神―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086146452
 発売年月: 1999/10
 本体価格:¥ 540

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
コラリーの友人・エマの夫が殺された。 エマを慰めるために犯人を捕まえようとするコラリー。
「アルカイスの呪術師が使っている、呪いの女神像だ」
殺される前に送られてきたという女神像から犯人を捕まえようとするコラリー
そんな彼女に巻き込まれ、フェリックスは手伝いをすることになるのだが、彼はこの事件に疑問をもっていて…。

感想
シリーズ6巻目です。 殺人事件を解決します。
殺人事件を解決するため、犯人を捕まえる罠をしかけるのですが、逃げられます。 その間にもフェリックスはいくつかの事件を見て、事件を推理していきます。

推理小説のような殺人事件の話になりました。 謎のが多くのこったまま終盤まで進み、最後にフェリックスの謎解き話があります。
この話は、中盤にさしかかっても全然結末が推測できません。 途中で関係のなさそうな情報が手に入ったり、別の殺人事件が起こったり…。 最後になって話が繋がります。 そしてそこでシュシナックも登場します。 今回は彼の出番は少ないです。
最終的に、前巻でも話になった宝を取り戻すことになってしまいます。 が、それは最後に話が変わっただけで、基本的に完全に読み切りの殺人事件でした。
いままでのシリーズのような大きな話ではなく、見所も少なかったですが、きれいにまとまった話だと思います。

コラリーの暴走も少なく、フェリックスの推理小説という雰囲気でした。
読みやすいとは思いますが、最後の謎解きは良く考えながら読まないと混乱してしまうかもしれません。 
私の評価は、「平均より上」です。



ふたりで泥棒を―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険  ★★★★
 ふたりで泥棒を―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険

 著者: 橘香 いくの

 ISBN: 4086146975
 発売年月: 2000/03
 本体価格:¥ 560

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
怪盗シュシナックが殺人罪で逮捕された。
「コラリーのお節介病は今にはじまったことじゃないだろう」
シュシナックと話をして無実だと知ったコラリーは、彼の汚名をそそぐため真犯人を捕まえる決意をする。
フェリックスもしかたなく、恋敵を助けることにするのだが…。

感想
シリーズ7巻目です。 
シュシナック逮捕から始まり、コラリーとフェリックスの調査が始まります。 シュシナックも独房にいながらも子分を使って行動します。 最後に全員が集って真犯人を捕まえることになります。

シュシナックをはめた犯人をつきとめるのが目的ですが、それは思った以上に単純な話で、特に面白いわけではありません。
面白いのは途中の行動です。 今回はコラリーの暴走が無く、ふたりで良いコンビをしています。 しかしおかしな発言はあり笑えますし、二人に殺人の疑惑がかかるなどの展開もあります。 ストーリー以上に内容が濃く感じます。
シュシナックは独房にいながらも冷静な態度を取っています。 タバコを吸って警官を手玉にとりますし、最終的に脱獄もします。 常に冷静な態度は彼らしくてかっこいいです。
ただし、恋愛話が進まないのは不満です。 よみきり話でストーリーに進展があるわけでもありません。

ストーリーは普通ですが、登場人物の良さがしっかり出ていると思います。 
私の評価は、「平均より上」です。








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