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--- 庄司卓 ---



ダンシィング・ウィズ・ザ・デビルス  ★★★★
 ダンシィング・ウィズ・ザ・デビルス

 著者: 庄司 卓

 ISBN: 4829124172
 発売年月: 1992/01
 本体価格:¥ 612

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
記憶喪失の剣士・シュノー と 人の意識で物理力に変えるアイテムを使うことができるアブストラクター・ラシャン。
二人は旅の途中で襲われている少女を助けたことから、事件に巻き込まれていく…。
「 私たちに連れて行ってくれって頼んでいるンだから、これは新規の依頼よ!」
女二人の旅が始まる…。

感想
女二人の旅物語?   喧嘩っぱやい剣士と、冷静な魔法使い(?)の話です。
「昔、機械文明があった」という世界観です。  遺産相続に巻き込まれている一人の少女を助けるのですが、実はその少女は世界を操る機械を動かすのに必要、という話になります。

戦いがメインですが、興奮するわけでなく、そこは特別な話ではありません。
しかし、普段は楽しく喧嘩をしている二人が、時々強い女の友情が感じられることと、 二人とも過去を背負っているという、マジメな設定もあるので、二人の雰囲気がが面白いです。
もう一つ、一部わからない世界観があるものの、魔法?みないな技を発動するためには「高価な玉を組み合わせを消費する」という設定が、微妙な条件付となりうまいと思います。 玉が盗まれたり、数少なくなったり…。  二人は強いのですが、うまく活躍とピンチを描いています。 
世界観が理解できない部分は、次巻以降の伏線なのかな? 過去の機械文明の話は面白そうに感じました。
大きな盛り上がりシーンはありませんが、「書き方」や「主人公二人の性格」などが良く、 物語全体のレベルが高いと思います。

説明文は多いのですが、話を読むために不必要な説明ではないので、退屈になりません。
人は多く死ぬのですが、不快感を残す書き方ではないので、問題ありません。
私の評価は、「高い評価」です。



波の間のエンブレイズ  ★★★★
 波の間のエンブレイズ

 著者: 庄司 卓

 ISBN: 4829124571
 発売年月: 1992/08
 本体価格:¥ 483

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
シュノーとラシャンの二人は、嫁入り少女の警護をひきうけることになった。 といっても豪華船旅なのでバカンス気分の二人。
「複雑な事情がありそうね」
ただの嫁入りなのに、次々と襲撃されてしまう一行。 実は裏には陰謀が隠されていて…。

感想
シリーズ第2弾です。
護衛の話ですが、ストーリー的に重要な話ではありません。 旅の途中での一仕事です。
前半は、少女の護衛で戦いを何度かやりながら、政略結婚についての話が語られる場面があり、後半は、別の勢力が乱入してきて機械文明の遺産の話になります。

一巻に続き、女二人の微妙な「じゃれあい」「シリアス」な関係が面白いです。
しかし、この巻で登場する「お嬢様」と「敵役の男」の性格が不自然に感じました。 ひどい男だったはずなのに純愛を始めるし…。 お嬢様も突然この男を好きになるし…。  ちょっと違和感がでました。
主役二人の過去の話もシリアスな雰囲気で語られました。なんとなく状況が分かりかけてきたものの、まだハッキリとはしていません。 この謎は期待感が持てるジラシ方です。
結局、この巻だけを見ると、戦いがメインで二人の性格が面白いだけの話ですが、 次巻以降に期待させる終わり方をしています。

一巻よりも読みやすいのですが、 盛り上がる流れではなく、面白さは多少下がっています。
私の評価は、「平均より上」です。



女神のかけら  ★★
 女神のかけら

 著者: 庄司 卓

 ISBN: 4829124717
 発売年月: 1992/11
 本体価格:¥ 438

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
敵だった男と駆け落ちをしてしまったお嬢様の身代わりに、花嫁の役を演じることになったシュノー。
しかし、花婿・ハルンを見て一目ボレをしてしまった。
「命短し恋せよ乙女ってね…」
ハルンをだまして花嫁になったシュノーの恋はいったいどうなるのか…。

感想
シリーズ3巻目です。
『天界樹』という宇宙まで達する大木があり、 頂上と地上を往復する『殻』のなかにある町での話です。
天界樹に入り込むために、そこ制御する一族の男と結婚をするフリをするのですが、 その大樹の支配権をかけた争いに巻き込まれます。
前半が花嫁を演じる話。 後半が大樹の制御室での戦闘話です。

恋愛話が加わったのですが、面白く無くなかったです。
序盤に花嫁の演技をしているところは面白かったです。 しかし、実際に花婿にホレてからはシュノーが大人しくなり、戦闘で目立たなくなり、ラシャンとの会話も面白くなくなりました…。 いいところが全部台無し…。
『天界樹』や『宇宙』の話もよくわかりません。 この作者はやさしく説明する気がないようです。 天界樹の構造や仕組みが独特すぎて理解しにくかったです。
最後は、天界樹を平和にして、シュノーもラブラブになる。 という結末です。 戦闘も恋愛も見せ場が無くイマイチでした。

悪いところは目立つようになって、いい所が隠れてしまった作品です。 物語全体のレベルが下がりました
『宇宙』とか『オペレータ』など、意味ありげな単語が多いのですが、ハッキリさせてくれる説明がないので釈然としない気持ちが残っています。
私の評価は、「平均より少し下」です。



仮面のフィナーレ  ★★
 仮面のフィナーレ

 著者: 庄司 卓

 ISBN: 4829125144
 発売年月: 1993/08
 本体価格:¥ 509

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
シュノーとラシャンは「太陽に一番近い町」を開放するため、「歯車」という組織と協力して戦うことになった。
覚悟を決めて、敵のアジトに突入するのだが作戦は失敗。 さらにラシャンが捕まってしまう。
「あたし一人でも助けに行く」
ラシャンを心配するシュノーだが…。

感想
シリーズ最終巻です。
ラシャンの母親を殺した敵と戦う話です。 途中でラシャンが捕まってしまい、洗脳されるなどの話があります。 途中でシュノーの昔の記憶が戻るなどの出来事もあります。

1巻と比べて、かなりレベルが落ちていると思います。いろいろ文句を言いたいです。
シュノーは記憶喪失だったのですが、 偶然に彼女のイレズミの情報が手に入り、 さらに偶然に記憶を失った原因の魔法を知り、 突然弟が尋ねてきて記憶がもどります。  すごく展開が早いです。 都合よすぎ! そんな簡単でいいのか?
シュノーが持っていた剣が実は特別なもので、敵の親玉を倒すことができるのですが、その設定はやりすぎ!
他には、いままで意味ありげに「宇宙の始まり」などの話があったのですが、 話を難しくした割に、重要ではなかったと思います。
最終的に、「敵を倒した二人は、別々の道を行く」といった悲しい結末になります。 これはちょっと感動します。 しかし、最後の別れのシーン以外に盛り上がるような場面はありませんでした。

シリーズ4巻の感想ですが、
不自然な行動をする登場人物や、話の流れがおかしいと感じるところが多くありました。 ギャグの話なら気にならないのでしょうが、 世界観を作りこんだマジメな作品だと目立ちます。 私は興奮が冷めるほどに気になりました。
1巻で面白いと評価していた女二人の友情が感じられる会話や、魔法(?)を唱えるときの「玉」の話も後半はありません。 よけいな設定を作りすぎて、物語全体のレベルが下がっていると思います。
難しい設定が多かったです。 たとえば4巻の最初のページにあるだけで、「汎銀河国家『パンギャラクティカ』」、「反旗を翻す組織『ウオヴ』」、「新型機動要塞『オラクル』」、「機動要塞『ケィオスシーカ』」、「『フランジングワールド』と称される特異空間』」、「『パンギャラクティカ』中央政府」、などの単語がでてきます。 この固有名詞は無駄に長い! 作者が満足するだけの設定です。 読者にやさしくないです。 このあたりの宇宙の話は分かりやすい言葉を使って欲しかった…。

最後は感動的に終わったのですが、 全体的にかなり雑な作品になってしまいました。 1,2巻あたりの二人の会話が面白いだけです。
文字数は多いわけではありませんが、 「宇宙」や「女神」などの難しい話が時々あります。 部分的に理解しにくいです。
私の評価は、「平均より少し下」です。








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