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★★★★
星祭りの異邦人―二十万年の夜を越えて
著者: 一色 みんと
ISBN: 4086117851
発売年月: 1993/10
本体価格:¥ 398
amazon 紀伊國屋 JBOOK
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内容説明
西暦2100年。 彩香は学校帰りに母親が若い男と歩いているのを見つけてしまった。
「もう母に会わないでほしいの」
家庭を守るために男を説得する綾香だったが、すべては勘違い。 その少年・駿は、母親の勤める美術館に通っているだけだった。
それをきっかけに駿に興味を持った綾香は、2人で宇宙に遊びに行くことにしたのだが、そこで謎の船を見付けてしまう・・・。
感想
SF物の恋愛話です。
主人公が古い物好きのため、前半はアンティークの話や、古代人類学の話がでてくるだけです。
後半は、宇宙で異星人の船を見つけてしまい、人類誕生の秘密が明らかになる話と、多少の戦いがあります。
前半は、ただ会話が続くだけで、ホームドラマかと思いました。 彩香が駿に話かけて、趣味や人類学の話を聞いたりします。 舞台設定などは関係なしに本気で会話が続くだけです。
ここまでは低評価なのですが、後半に宇宙にでてから、 ちょっと盛り上がる展開になります。
異星人が登場し、宇宙や地球規模の話になって、敵対することになります。 なかなか緊迫感のある展開です。 結局、戦うことになってしまうのですが、信念をもった気分のいい異星人でした。
まとめると、前半はどうでもいい話だけど、ラストに近づくほどに良い雰囲気になっていく作品です。 無事に地球に帰れたところで終わりとなります。
一冊完結で、さらに前半を無駄に使っているため、簡単な話なのですが、読み終えたときの気分が良かったので少し高評価にしました。
宇宙話ですが、わかりやすい話なので、読みやすいです。 もちろんハッピーエンド。
私の評価は、「平均より少し上」です。
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