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--- 榎木洋子 ---



龍と魔法使い (1)  ★★★★★
 龍と魔法使い (1)

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086117738
 発売年月: 1993/09
 本体価格:¥ 480

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
風龍に守られしフウキ国。 そのフウキ国の魔法使いの頂点である七賢人に、若い青年・タギがいた。
ある日、国を守る風龍が姿をけしたと聞かされたタギ。 その後を追った彼が見たものは風龍の子供だった。
「俺が敬愛するのは、空を飛翔する龍だ。 ひとりじゃ飛べないちびっこさん」
「おまえっ! 本当に無礼なやつだな!」
いまここに、魔法使いタギと、龍の子供シェイラのコンビが誕生する。

感想
シリーズ1巻目です。 独自の世界のファンタジー話です。
最初に、タギとシェイラの出会い。 中盤に、国に魔物が現れる話。 最後に、魔物を裏で操っていたのは、王族の一人が企てた陰謀だろう、という話になり、対決があります。

登場人物が好きになれる話でした。 口は悪いが有能な魔法使い・タギと、人間の少女の姿をしている龍・シェイラです。 
ストーリーはただの権力争いということで、よくあるような話でしたが、好きになれる登場人物たちが事件を解決するということで面白く感じました。
龍は人間の争いに手を出さないという決まりがあるのですが、シェイラはタギについてまわって予想以上に関わっています。 しかし、ヒロインという感じではなく、ただ可愛いという存在です。 恋愛話はありません。
この世界観では、魔法が良く使われ、風や炎などでてくるのですが、魔法については長い説明はありません。 それでいて、さりげなく使われる魔法にかっこよさを感じました。
雰囲気は内容説明に書いたとおり、ほのぼのとした雰囲気です。
気になったといえば、意外と登場人物が多いかも? 全員が同時に登場するわけではないので、わかりにくくは無いですが、今後も増えていくと大変かも…。

登場人物の心情が分かりやすく、親しみやすいので、かなり高い評価をしています。
この巻だけで話が一区切りついた感じですが、このシリーズは結構長いです。
私の評価は、「高い評価」です。



龍と魔法使い (2)  ★★★★
 龍と魔法使い (2)

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086118793
 発売年月: 1994/07
 本体価格:¥ 400

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「いいや、まさかっ。レンのわけがないっ。」
下町の酒場に現れた魔法使い。 彼は七賢人の一人レンを名乗り、暴れたあげく店を壊したという。
この偽者を捕まえるため、タギと本物のレンは、酒場の店員を装って罠を仕掛けることにしたのだが…。

感想
シリーズ2巻目です。
前半は、タギの親友であるレンに容疑がかかる話と、犯人を捕まえるため酒場の運営をして罠をしかける話。 後半は、犯人に裏をかかれ、人質を取られてしまうことになります。 しかし、最後に敵の屋敷に乗り込みます。

1巻とは話が大きく変わります。 しかし、見所は変わらず登場人物の性格でしょう。
追いかけっこや、魔法の対決はほどんどありません。 酒場で働く場面がメインで、タギとレンが居ない間の脇役の活躍で盛り上がります
私が面白いと思った場面もいくつかあります。  龍の娘シェイラが酒場で働く場面。 歌姫ベラルダが龍だと知らずにシェイラの面倒を見る場面。 落ちこぼれの魔法使いテオが、タギとレンのいない間、必死に戦う場面。 面白い話でありながら、ちょっといい話もあります。
序盤に1巻の回想や、国の説明などがありません。 長い説明が無く、本題の話がドンドン進むので読みやすいです。 
相変わらず登場人物の心情などに親しみを感じる作品です。

人質を取られる場面もありますが、暗い話にはなりません。 読みやすくハッピーエンドです。
私の評価は、「高い評価」です。



龍と魔法使い (3)  ★★★★
 龍と魔法使い (3)

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086140357
 発売年月: 1995/02
 本体価格:¥ 420

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
いまから8年前の話。 
「やっと追いつけた」
魔法学校をサボってばかりいたタギの前に、飛び級をしてやってきた少年レンが声をかけた。
はじめて現れた同じ実力をもつ少年に、タギは喜ぶのだが…。

感想
シリーズ3巻目です。 タギ&レンの子供のころの話です。
赤ん坊から17歳になるまでの話ですが、9割が魔法学校に通っている12歳のときの話です。 天才タギの前に、レンが現れライバルになる話。 タギが下町で小遣い稼ぎをしているところをレンが見つけられ、レンもそれに加わる話。 タギとレンが魔法の試験日に妨害にあう話。

本編からはずれたため龍の娘シェイラなどは登場しません。
しかし学校話になったので、新鮮な雰囲気があります。 また、下町で小遣い稼ぎをするなど、タギらしさが十分にでています。 レンもタギにいっしょに行動することになります。
問題があるとしたら、戦いなどが一度もなかったことでしょうか? 全体的にいい話ですが、子供だけあって簡単な喧嘩しかありません。 学園、下町、試験といろいろな話があった割には興奮できる場面や、緊張する場面がなかったので、読みやすいどころか、読み応えがなかったかも…。 1,2巻でも戦いは少なかったですが、この巻ではさらに少ないです。 

最後はちょっと悲しい話もあって、笑える雰囲気ではないのですが、このシリーズを読むに当たって重要な読みきり話になりました。
私の評価は、「高い評価」です。



龍と魔法使い (4)  ★★★★
 龍と魔法使い (4)

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086140586
 発売年月: 1995/04
 本体価格:¥ 410

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「あなたさまの手に、フウキのすべてがゆだねられるのです」
反逆の罪により幽閉されることになったゼルダ姫。
しかし、再び国を手に入れるための陰謀が動き出す。
エバンス公を助けるために行動したタギだが、彼にも罠が…。

感想
シリーズ4巻目です。5巻に続く話なので、続けて読みましょう。
1巻で捕まらなかった貴族が、再び権力を手にする陰謀を企ててきます。 タギやレンは現王家に協力して陰謀を防ごうとするのですが、最後にタギが王女殺しの罪を犯すことになります。

すごく雰囲気の良いシリーズで、話も好きなのですが、冷静に考えると意外と話が進んでいません
190ページしかない本ですが、150ページまでは陰謀の話や、陰謀を防ぐ作戦の話ばかりです。 実行を起こすことはありません。 ときどき余分な話がはいっていて退屈には感じませんでしたが、こうやって感想を書こうとするとかなり話が進んでいないことに気づきます。
陰謀を企てる側と、防ぐ側の両方の話があるのは、わかりやすくて面白いです。 相変わらず登場人物の心情はわかりやすく、感情移入もできます
悪者側の心情も分かりやすく書かれています。 最終的な罠はわからないのですが、密室で悪巧みを話しているのは、何故だか分かりませんが面白いです。
タギの親しい人間がさらに登場して、登場人物が増えますが、2勢力に分かれているので、人間関係も分かりやすかったです。

続きが楽しみになる作品です。 一番面白いところで次巻に続いています。
私の評価は、「高い評価」です。



龍と魔法使い (5)  ★★★★
 龍と魔法使い (5)

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086140780
 発売年月: 1995/06
 本体価格:¥ 400

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「タギを捕まえろ」
王女殺しで指名手配になったタギ。 仲間とも連絡が取れず、逃亡中でありながら自ら事件解明に乗り出す。
一方、王都でもタギの無実を信じる者達が必死に行動する。
この騒ぎに、政治に関わらないはずの守龍が動き出すのだが・・・。

感想
シリーズ5巻目です。 そして第一部完結。
タギが逃亡しながら行動し、事件を解決しようとします。 その裏側で仲間達がタギの無実を証明します。 最終的に敵と対面して、すべてが明らかになります。

またしても、最後の場面以外は陰謀の話ばかりです。 しかし、多くの人間が動くので、事態は単純でありながらも、大きく動きます。
最終的に、陰謀の真実が全て語られるのですが、悲しくも良い話になりました。 真面目な話ですが、好きになれます
重要なのはもちろん最後にある敵との会話ですが、 中盤でタギのために仲間達が行動するのが印象的でした。 指名手配されていにも関わらず、タギのために行動する人間が大勢いるのは、ちょっと良い話です。
大きな見せ場はないのですが、ちょっとした駆け引きの会話など、全体的にレベルが高く、退屈する場面がありません。 最初から最後まで楽しいと思いました。

4,5巻と続き物になりましたが、面白かったです。 魔法の出番が少なかったにも関わらず、人間関係の良さが最大限に生かされていると思います。
私の評価は、「平均より少し上」です。



龍と魔法使い (6)  ★★★★
 龍と魔法使い (6)

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086141167
 発売年月: 1995/10
 本体価格:¥ 400

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
タギとシェイラがタギに出て数ヶ月。 立ち寄った一つの町で、突然に屋敷に招待された。
「もしかしてあなたがタギの母様、かも知れない人?」
21年前に行方不明になった子供を捜しているというのだが、タギもその条件にピッタリ。
しかし、候補者は4名。 中には遺産目当ての人間も…。

感想
シリーズ6巻目です。 
旅に出たタギが、有名な魔法使いの孫候補になります。 タギは人違いだろうと思いながらも滞在することにし、お家騒動に巻き込まれ、事件を解決する手助けをします。

第2部スタートです。 またまたストーリーが変わって、旅の話になっているのですが、相変わらず面白いです。
旅にでて、登場人物も大きく変わるのですが、タギとシェイラの好きになれる性格は変わらず、その他の登場人物も悪くないと思います。
しかし、面白いと思う一方で、1〜5巻で感じていた物足りなさも感じます。 登場人物がありがちな行動しかしないというか、予想外の話にはならないというか・・・。 戦闘シーンになっても全然緊迫しないので、あっさりと終わったという印象が強いです。 
最後は、新しい龍が登場してすべてを解決するという力技です。 そしてタギの旅は続くことになります。

ストーリーの評価は高いのですが、読み切りの話で200ページは短いかも…。 これが物足りないストーリーの元凶かもしれないです。
かなり面白いシリーズですが、悩んだあげく最高評価はさけました。
私の評価は、「平均より少し上」です。



龍と魔法使い (7)  ★★★★
 龍と魔法使い (7)

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086141507
 発売年月: 1995/12
 本体価格:¥ 410

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
旅の途中でであった火龍の家で2年を過ごしたタギとシェイラ。 ある日そこに龍の夫婦がやってきた。
「あの子をどこにやったか教えて」
なんと、龍の子供が家出をしたらしい。
二人は龍探しを手伝うことにしたのだが、やっと見つけたその子供はボロボロの旅館の騒動に巻き込まれていた…。

感想
シリーズ7巻目です。
前半は、龍の子供探し、 中盤は、その子供に人間世界を勉強させるため旅館建て直しを手伝う話。 後半に旅館を乗っ取ろうとする魔法使いとの戦いがあります。

前巻から2年後の話。 ちゃんと年も取っています。 いきなりですねー。
しかも龍がたくさん出てきています。 新しく3人登場して、子供もいるのでシェイラがお姉さん役になりました。 2年たったということで成長しています。
内容としては、旅館建てなおしがメインです。 温泉復活、料理を美味しくして、宣伝して・・・。 
評価としては、いままでの作品と同じです。 前巻とはまったく異なるストーリーにもかかわらず、相変わらず最高に面白い。 ですが、戦闘など緊迫する場面が少なく、簡単に解決しすぎる感じです。

この一冊は合計190ページで、子供探しが60ページ、旅館建て直しが120ページ、戦闘とエピローグが合わせて10ページ。  とくに最後があっさり終わります。
私の評価は、「平均より少し上」です。



青い黄金  ★★★★★
 青い黄金

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086118122
 発売年月: 1993/12
 本体価格:¥ 460

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
「この宝探し、手伝ってくれる?」
七実の大伯父さんが仕掛けた宝捜しを手伝うことになったサキト。
しかしそれが莫大な遺産である可能性がでてきて…。

感想
シリーズ1巻目です。宝探しの話です。 シリーズものですが1巻で区切りがつきます。
前半は、高校の受験会場で七実とサキトが出会い、宝捜しを始める話。 後半は、七実とサキトの親戚達が協力することになるのですが、裏で妨害する人物がいるこという話に発展します。

宝捜しという夢のある話です。 暗号を解いて宝を探します。
読んでいて暗号が解けるわけではないのですが、主人公達が謎を解いたときは気分が良いです。
途中で宝捜しのライバルと争いがあるのですが、その後仲良くなり、一緒に行動するというのもライトノベルらしい良い話です。
一巻で終わる話なのですが、短い間でいくつもの暗号がでてくるため、見せ場が多く、かなり盛り上がります
最終的に謎を全て解いて、宝を見つけるのですが、なかなか面白い結末でした。 好きになれる終わり方です。
気になる点を言えば、花の話などちょっと専門的な話がでてくることと、古い本のためパソコンの話が遅れているということがありますが、宝捜しの盛り上がりに比べれば全然問題ありません。

かなり興奮できる宝捜しでした。 全年齢の人に読める作品だと思います。
私の評価は、「平均より少し上」です。



天使の楽譜  ★★★
 天使の楽譜

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086118378
 発売年月: 1994/04
 本体価格:¥ 440

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
同じクラスになったサキトと七実は、無事に入学式を迎えた。
しかし、道端で歌っている少女・聖来と出会い、再び宝捜しをすることになる。
「天使の歌の楽譜を要求する。」
聖来の恋人がさらわれてしまい、彼女が子供のころに隠した楽譜を見つけないといけないのだが・・・

感想
シリーズ2巻目です。 宝捜しの話です。
前半は、サキトの学校での話と、聖来との出会い。 中盤から、聖来の恋人がさらわれて、記憶をたどりながら楽譜を探すことになます。

1巻とおなじく宝捜しとなっているのですが、 記憶をたどるというだけで『宝捜し』という雰囲気は前巻よりも薄くなっています
さらに、登場人物が多くなりすぎたうえに、 バラバラに行動することもあるので、話が散漫になっている所もあります。
ただ、宝探しとは違うのですが、事件の真相を調べようと、少ない情報から相談して解決をめざすという面白さはあります。 主人公をはじめ、登場人物のほとんどが頭の良さを披露しています。

悪い作品ではないのですが、宝捜しの感じは無くなったので、1巻ほどのドキドキ感はありませんでした。 終わり方も一応ハッピーエンドでしたが、感動がありませんでした。
私の評価は、「平均より少し上」です。



天鵞絨の小箱―サキト・シリーズ〈3〉  ★★★★
 天鵞絨の小箱―サキト・シリーズ〈3〉

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086144417
 発売年月: 1998/04
 本体価格:¥ 440

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内容説明
サキトや七実は新しい生徒役員選挙に立候補。 みごと当選。
そして生徒会室にある、開かずの金庫の存在を知らされる。
「金庫の謎をみんなで解きましょう」
結局、生徒会メンバー全員で挑むことになったのだが…。

感想
シリーズ3巻目です。(最終巻?)
前半は、生徒会選挙の話と、開かずの金庫にまつわる話を知る話があり、 後半は、謎の手紙を手がかりに金庫を開けようとするのですが、前生徒会長の妨害が入る展開になります。

宝捜し第三段です。 いままでの登場人物五人に、新しく二人を加えて、生徒会役員をやります。
今回は200ページと短めで、生徒会選挙、金庫にまつわる話などがあるため、後半の宝捜しは展開が早いです。
しかし、前生徒会長の妨害が予想以上に強く、生徒会メンバーの協力という雰囲気がとても気分良かったです
実際の宝捜しは残り40ページ程度で、金庫について聞き込みや調べのもが話の大半をしめていますが、前生徒会長の妨害理由など、短いながら物語の背景もそれなりに面白かったです。
いままでの2巻と同じく、ちゃんと宝は見つかります。

このシリーズ終わりにしては特別な話が無かったですが、宝捜しシリーズということで好きになれました。
私の評価は、「平均より少し上」です。



STEP OUT  ★★★★★
 STEP OUT

 著者: 榎木 洋子

 ISBN: 4086141809
 発売年月: 1996/04
 本体価格:¥ 460

 amazon  紀伊國屋  JBOOK 

内容説明
太陽系で唯一の宇宙飛行士養成学校・スペースアカデミア。
パイロットを夢見て、宇宙の各地から入学してきた少年少女たちだったが、さっそく喧嘩をはじめてしまう…。
「アカデミアはなあ、空に行きたい奴が来るところなんだよ!」
はたして彼らの夢はどうなるのか?

感想
宇宙飛行士の学校話です。 1話完結。
少年4人と少女1人が主人公のような扱いで、何度か視点を変えつつ話が進んでいきます。
入学式から、寮生活、授業、休暇などの話があり、友情を深めていきます。 最後に、嵐の山奥で行われる移動訓練があります。

主人公を一人に決めないというのは面白いです。 全員が頭のいい優等生なのですが、性格はまったく異なり喧嘩もします。
しかしそれは全員が真剣に宇宙を夢見ているだけで、悪者はいません。 すごく感動的で気分の良い話です。 私は主人公の5人全員が好きになれました。
恋愛話はほとんどありませんが、勉強ばかりで孤立していたヒロインが、仲間に打ち解けていく話があるので、男女の友情が感じられます。
で、最後に嵐の山奥という、盛り上がる場面もあったので、文句なしです。
頭が良い少年少女達なのに、夢に向かう思いは熱いです。 

読みやすくてハッピーエンドでした。  1学年が終わるまでですが、まだまだ続きが読みたい気分です。
私の評価は、「平均より少し上」です。









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